2025/07/02

決算書の見方とは?ポイントをそれぞれ解説(後編)

経営者にとって、決算書を分析することは、順調に経営ができているのか、または課題の把握などに非常に重要となります。

前回は、決算書を見るのに重要なポイントである「収益性」「安全性」「生産性」「成長性」の中の「収益性」についてお伝えしました。後編である今回は残りの3つの「安全性」「生産性」「成長性」について解説していきます。

決算書を見るための4つのポイントとは?

安全性

安全性を分析することは、会社の経営がどれほど安全かを測るために重要です。短い期間の安全性に関しては、主に流動比率、当座比率、自己資本比率、固定比率などを分析することで調べることが可能です。

流動比率は、1年以内で返済すべき流動負債に対して、1年以内に現金化できる流動資産でどのくらい補てんできるか割合を示す指標のことです。

次に当座比率は、流動負債と当座資産の比率のことです。100%を超えていれば特に問題はないとされています。

自己資本比率総資本の中での自己資本の割合のことです。自己資本比率が高いほど、経営は安定していると考えることができます。

固定比率とは、自己資本でどのくらい固定資産に投資した資金をカバーできるかを示す指標のことです。固定比率は低ければ良いとされています。

生産性

生産性を分析することで、従業員一人一人や設備の一つ一つなどがそれぞれどれほど多くの付加価値を生み出しているのかを数値として把握します。

月や年度ごとに分析を行い、競合などと比較、改善することで、経営の質の向上に役立てることができます。

生産性の指標には、労働生産性、人時生産性、労働分配率、労働装備率などがあります。例えば、労働生産性は従業員一人あたりの付加価値の平均金額であり、値が高いほど労働生産性は高いといえます。

成長性

成長性を分析することは、企業の成長の可能性を把握するのに重要です。

売上高増加率や経常利益増加率、営業利益増加率などの指標を用いて分析を行います。

例えば売上高増加率は、当期の売上高が前期に比べてどれほど伸びているのかを確認することができます。

成長性の分析には、売上や利益だけではなく、売上や利益を伸ばすための設備投資や人材採用など、様々な側面から成長性を見極めることが大切です。

決算書に関して不明点はご相談ください

今回は前回と共に決算書についてお伝えしました。決算書を分析することは、経営者にとって必須となります。とはいえ、慣れないうちは難しいと感じることも多いはずです。決算書に関して、不安な点や不明点がある場合はお気軽にご相談ください。お待ちしています。