

会社経営において、安定した資金繰りを行うことはとても重要なことです。
資金繰りが厳しい状況とは、会社に必要な経費や返済、税金の支払いなどを行うための資金が足りない状況のことです。そのような状況が続くと会社が倒産してしまう恐れもあります。そうならないためにも早めの対応が非常に重要です。
資金繰りが厳しい時の対処法について前編と後編2回にわたって、解説していきます。
まず行うべきこととしては、資金繰りが厳しい状況になってしまった原因を調べることです。原因が分かるとそれに応じて適切な対応をすることができます。
以下で原因として挙げられることをご紹介します。
・大幅な売上の減少
売上が大幅に減少してしまうことは、資金繰りが悪化する原因の一つです。売上が減ってしまったとしても、毎月かかってくる人件費や返済などの支払いは減ることはありません。そのため、売上に対して支出の割合が増えてしまい、資金繰りが厳しい状況になってしまいます。売上の減少が外的要因なのか、内的要因なのか確認し、対応することが求められます。
・過剰な在庫の保有
保有する在庫が増加してしまうことも資金繰りが悪化する原因の一つです。仕入れたものが売れないことはその分の利益が出ていないというだけではなく、在庫を保有すること自体にもコストがかかるからです。在庫が増えるとそれを保管する倉庫の使用料や管理をするための人件費も増えることになります。そうならないためにも過去のデータや市場のトレンドなどをきちんと分析し、より正確な需要の予測を行うようにすることが重要です。
・売掛金の増加や回収遅れ
売掛金とは、販売した商品やサービスに対して、取引先からまだ支払われていない未回収金のことを指します。会社同士の取引では、一定の期日にまとめて支払うということ自体は一般的です。ただ、入金があるのは数ヶ月後だとしても、毎月かかる経費は減ることはありません。もし売掛金が増加したり、当初回収する予定の期日より遅れてしまったりすると、手元の資金が足りなくなり、結果として資金繰りが悪化することに繋がってしまう可能性があります。そのため、売上の回収サイクルの見直しなどの対策が必要になってきます。
それぞれの原因によって、適切な対策を講じるようにしましょう。場合によっては、専門家への相談も検討しましょう。
今回は、資金繰りが厳しい時の対処法に関して、原因を調べること、そしてその原因の例をご紹介しました。なぜ厳しい状況になってしまったのかをまず調べて、それに対してすぐに対応していくことが重要です。資金繰りに関してお悩みをお持ちの場合はお気軽にご相談ください。
後編となる次回は、対処法の続きを解説していきます。
