2024/03/03

法人決算を自分で行うメリットとデメリット(後編)

前回の記事では法人決算を行うメリットについて紹介してきました。今回の記事では、法人決算を自分で行うデメリットについて紹介していきます。

法人決算を自分で行うデメリット

法人決算を自分で行うデメリットは、以下の3点が考えられます。それぞれの項目について解説していきます。

経営者の時間と労力を拘束する

法人決算を自分で行う場合のデメリットは、決算のために必要な時間と労力がかかることです。 決算作業は、多くの細かいデータの入力、精査、書類作成などが複雑なうえに会計税法に関する専門知識を必要とします。

専門知識が不足している経営者にとっては、正確な決算を完了させるためにはかなりの学習と労力が必要となります。この時間は本来、営業活動や新たな戦略の構想など、他の活動に充てることができたはずの貴重な資源です。

特に小規模な企業では経営資源が限られているため、費用を支払って外部に依頼する費用対効果について考えてもよいでしょう。

専門知識不足により節税のチャンスを逃す可能性も

多くの経営者は税制に精通しておらず、法人決算を自分で行なっている経営者も会計や税制について十分な知識を持っている訳ではありません。特に専門家に依頼した場合に得られる節税に関するアドバイスが得られないのは大きなデメリットといえるでしょう。

適切に節税を行うためには専門知識と経験が必要です。専門家に依頼することでコストは確かに発生しますが、それによって得られる節税効果は売上が大きいほど大きくなります。

自分で法人決算を行うことは節税のチャンスを逃すことになり、結果として不利益をもたらす可能性があるため、十分に注意しておきましょう。

申告ミスによる追徴課税や税務調査の対象になるリスクも

経営者が自分で法人決算を行う場合、その他の業務と並行して決算処理を行うことになります。ミスが許されない書類作成が続く中では、他の業務が疎かになる可能性があります。逆に、他の業務が忙しく、正確に決算書類を作れなかったり、最悪の場合は申告期限に間に合わない可能性も発生します。

法人決算を自分で行ったことが原因で申告ミスが生じた場合、税務調査の対象となるリスクがあります。申告ミスが発覚すると税務署とのやり取りに時間を取られることになり、場合によっては追徴課税が発生したり、税務調査の対象になるリスクも生じるでしょう。このように、法人決算を自分で行うことには様々なデメリットがあります。

経理業務は永井会計事務所にお任せください

これまで2記事にわたって自分で法人決算を行うメリットとデメリットを紹介してきました。法人決算を自分で行うメリットとして費用の節約や知識の向上などが挙げられますが、多大な時間と労力が必要で、節税のチャンスを逃す可能性や申告ミスによる追徴課税などのリスクを考え、専門家に依頼する企業が大半です。永井会計事務所では初めて専門家に依頼する企業の相談にも乗っておりますので、お気軽にご連絡ください。