従業員を雇うとなった時、毎月必ず行わなければならないことが「給与計算」です。
やり方を理解するだけではなくて、間違いのない正確な計算が毎回求められることになります。
そこで今回は、前編後編に分かれて給与計算の方法について詳しく解説していきます。
給与計算の方法について流れに沿ってご説明していきます。
STEP1.総支給額の計算
STEP2.控除額の計算
STEP3.差引支給額の計算
前編ではSTEP01.総支給額の計算について解説しました。
次に続きのSTEP02から解説していきます。
総支給額を算出したら、それをもとに控除額を計算します。
まず、社会保険料についてですが、社会保険は健康保険と厚生年金保険の2種類があり、基本的には会社と従業員で折半されます。
計算式は、保険料=標準月額報酬×保険料率÷2となります。
ここで標準月額報酬とは、その年の4〜6月の給与の平均を指しています。(手当は含まれませんが臨時ボーナスなどは含まれませんので注意しましょう)
その他一般的な保険料の計算式は以下となります。
介護保険料=標準報酬月額×保険料率÷2
雇用保険料=賃金×雇用保険料率
所得税は毎月源泉徴収して従業員に代わって納税します。ただこちらはおおよその額であるため、12月に年末調整を行い正確な額を算出する必要があります。
計算式は以下となります。
課税所得=給与(基本給+残業など)−(社会保険料+雇用保険料)
次に住民税ですが、前年の所得をもとに計算します。
1ヶ月の住民税=通知された住民税額÷12
最後のステップとして差引総支給額つまり実際従業員に支払うべき給与を計算します。
差引総支給額=総支給額−控除額
以上が給与計算に関する流れとなります。
もちろん企業ごとに手当なども異なってきますので、どれが課税対象となるかなどはしっかり確認しておく必要があります。
今回は、給与計算の方法について前編後編の2回にわたって解説してきました。
給与計算について正しい知識を身につけることは、従業員への正確な給与支払いのみならず、社内の労務管理や税務管理などにも非常に役立ちます。しっかり確認、見直しておきましょう。
とはいえ、全てをしっかり把握するということはなかなか難しい場合もあるかと思います。
また、当事務所では給与計算など会計処理に関するサポートもさせていただいております。
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